多数の応募をいただきました「第3回千葉の鉄道写真コンテスト」は厳正な審査の結果、以下の作品が入賞いたしました。
入賞作品は7月1日(土)~21日(金)の間、千葉ポートタワー1Fで展示されます。
「第3回 千葉の鉄道写真コンテスト」講評
全日写連 関東本部委員(神奈川県本部委員長)山崎良信
【総評】
千葉の鉄道は、写真愛好家にとって魅力に溢れています。
ローカル線と桜や菜の花の咲き乱れる沿線風景は定番ですが、都心に続く幹線やモノレールなど縦横無尽に走る鉄道など魅力たっぷりの作品を拝見させて頂きました。
地元の写真愛好家ならではの視点で捉えられた作品は、さすが「鉄道王国千葉」と感心させられました。
寄せられた作品には彩度の上げ過ぎと思えるものもあり、選定に当たっては自然な色合いを重視させて頂きました。
鉄道を脇役とした情景、アート的に捉えた作品など、撮影者の感動や意図が伝わってくる作品を選ばせて頂きました。
1. 最優秀賞「野を走る」(小湊鉄道)加藤清市
春の作物の植え込み準備中でしょうか。一人の農夫と周囲に広がる畑、その先に走っている2両のカラフルな車両。沿線の日常生活を基調に、如何にものんびりと走るローカル線が、ゆったりとした時間の流れを醸し出しています。写真愛好家には定番の小湊鉄道ですが、そこに生きる人の生活を感じさせてくれる作品です。
2. 朝日新聞社賞 「カワイイ駅員さん」(銚子電鉄)国広妙子
話題性のある駅名と相まって、駅員とワンチャンの姿に思わず微笑んでしまう作品です。左の駅員はワンチャンを愛でながらも、その視線は腕時計にあり、業務の時間を気にしているようです。また左の駅員さんの優しいまなざしが素敵です。ワンチャンを入れて3人の駅員さんの位置関係が、良い雰囲気で捉えられています。
3. 全日本写真連盟賞 「いすみ路を走る」(大多喜町)清水克機
走る電車の中から前方真正面をスローシャッターで撮影したアイデアが功を奏しています。菜の花、桜咲く春のトンネルを走り抜けている感じで、とても躍動感のある作品に仕上がっています。偶然に撮れることもあるかも知れませんが、狙ってこの写真を撮るのは、場所選びからカメラの操作まで努力の賜物と思います。